「炭素材料の調製,特性,分析法の基礎」
炭素材料は,その発見や開発過程を経て,さまざまな科学的および技術的展開を遂げてきました。活性炭,カーボンブラック,炭素繊維などの馴染み深い材料から,ナノカーボン類に至る多彩な材料が,多岐にわたる分野で用いられています。近年では,炭素材料はリチウムイオン電池や燃料電池,キャパシタなど人類の将来に関わるエネルギー・環境問題に対応することができるキーマテリアルとして,ますます多大な注目を集めています。
本セミナーでは,炭素材料を正しく理解して応用開発をめざすための各種炭素材料とその特性,分析と調製・調整の基礎知識について学べる2日のコースを企画いたしました。炭素材料に興味をもたれる方々,かかわっている方々の知識の修得・確認する場として是非ご利用ください。
なお,どちらか1日を選び参加することもできます。
事前質問は,10月16(水)まで学会HPから受け付けます。質問内容によっては回答できない場合もありますので,ご了解ください。なお,質問内容に関する秘密保持はできかねますのでご注意ください。
皆様のご参加をお待ちしております。
日 時
2019年10月24日(木)10:00~18:00
2019年10月25日(金) 9:30~17:30
場 所
日本化学会館 7階 ホール
(〒101-8307 東京都千代田区神田駿河台1-5)
TEL:03-3292-6161
URL:http://www.chemistry.or.jp/access/
主 催
炭素材料学会
協 賛(予定)
日本化学会,電気化学会,応用物理学会,日本セラミックス協会,日本表面真空学会,日本吸着学会,大阪科学技術センター
定 員
100名
参加費
- <2日コース>
- 正会員(協賛学協会含)・賛助会員 50,000 円,学生会員(協賛学協会含)10,000 円,非会員 75,000 円, 学生非会員 20,000 円(消費税及びテキスト代を含む)
- <1日コース>
- 正会員(協賛学協会含)・賛助会員 30,000 円,学生会員(協賛学協会含)5,000 円,非会員 50,000 円, 学生非会員 10,000 円(消費税及びテキスト代を含む)
申込方法
WEB上の手続きによる申し込みをお願いいたします。
郵便振替での支払を希望される方は,10月8日(火)までにお申し込みください。クレジットカードでの決済の場合,申込登録は,10月20日(日)まで受付可能です。
登録完了後,郵便振替票付請求書をお送りさせていただきます。参加費は10月15日(火)までにご納入ください(払込期日厳守)。当日の申込も会場にて受け付けております。 ※領収証は、参加者全員に発行いたします。
講習会当日の受付にて、当日資料と一緒にお渡しいたします。
プログラム
<10月24日(木)>
- 10:00~11:30
昇温脱離分析による炭素材料のエッジ面の定性と定量
(群馬大学) 石井孝文 1) 炭素材料の化学的性質とエッジ面
2) エッジ面の分析手法
3) 昇温脱離分析による黒鉛のエッジ面分析 -エッジ面の精密定量-
4) 重水素標識昇温脱離分析によるエッジ面の化学構造解析 -エッジ面の精密定性- - 11:30~12:45
昼食 - 12:45~14:15
ガス吸着による炭素構造評価
(千葉大学) 大場友則
1) 吸着測定について
2) 吸着等温線の理解
3) BET解析
4) 細孔構造解析 - 14:15~14:30
休憩 - 14:30~16:00
炭素繊維とCFRPの基礎
(名古屋大学) 入澤寿平
1) 炭素繊維とは?
2) CFRPの力学物性
3) CFRPの課題と現状
4) CFRPの評価と物性改善手法 - 16:00~16:15
休憩 - 16:15~17:45
Raman分光法による炭素材料の構造評価
(信州大学) 藤澤一範
1) Raman分光法の原理
2) 炭素材料の構造とRamanスペクトル
3) 試料作製と励起波長の選択
4) sp2系炭素における欠陥の評価 - 18:00
終了
<10月25日(金)>
- 9:30~11:00
X線光電子分光分析(XPS)と赤外分光分析(IR)による炭素材料の構造解析
(千葉大学) 山田泰弘
1) 含酸素・窒素官能基(XPS+IR)
2) 点欠陥,5, 7員環,sp2C-H,sp3C-H (XPS+IR)
3) ジグザグエッジ,アームチェアエッジ(IR) - 11:00~11:15
休憩 - 11:15~12:45
2層カーボンナノチューブの合成と基礎特性
(信州大学) 村松寛之
1) 合成方法
2) 構造評価
3) 基礎特性 - 12:45~14:00
昼食 - 14:00~15:30
走査電子顕微鏡観察と分析
(日本電子株式会社) 川内一晃
1) 電子と物質との相互作用
2) 走査電子顕微鏡で得られる情報
3) 走査電子顕微鏡の種類と構造
4) 検出器:二次電子像(表面形状)と反射電子像(物質分布)
5) X線分光器(EDS)を用いた元素分析 - 15:30~15:45
休憩 - 15:45~17:15
炭素材料の偏光顕微鏡画像取得と製品物性予想
(三菱ケミカル株式会社) 高原 潤
1) 偏光顕微鏡による炭素材料の画像取得
2) 画像特徴量の算出
3) 画像特徴量による物性予想
4) 最近の解析事例 - 17:30
終了
■ 参加申込に関するお問い合わせはこちら
炭素材料学会 基礎講習会ヘルプデスク
E-mail: tanso-koshukai[at]bunken.co.jp([at]を@に変更してください。)
FAX: 03-5227-8631
■ 日本化学会館へのアクセス
http://www.chemistry.or.jp/access/index.html
- JR中央線・総武線「御茶ノ水」駅 御茶ノ水橋口 徒歩3分
- 地下鉄丸の内線 「御茶ノ水」駅 出口2 徒歩4分
- 地下鉄千代田線 「新御茶ノ水」駅 出口B1 徒歩5分