吉野彰先生 ノーベル化学賞受賞のお祝い

2019年10月10日
CARBON2020 組織委員会 委員長 京谷 隆
炭素材料学会 会長 尾崎 純一

 吉野彰先生の2019年ノーベル化学賞 受賞,心よりお祝い申し上げます。長い間の功績が実を結ばれて,このうえない栄誉とお喜び申し上げます。
 電池の負極として,導電性ポリアセチレンからスタートし,VGCFを経て,石油コークスを用いて,正極材料にコバルト酸リチウム(LiCoO2)と組み合わせることによって,リチウムイオン二次電池の原型を築かれました。更に,より容量密度を向上できる炭素材料を見出され,リチウムイオン二次電池の実用化を達成されました。そのリチウムイオン二次電池は,現在,小型・軽量で長寿命,実用化され,生活に不可欠な携帯電話などのモバイル機器のみならず,ハイブリッド自動車からで電気自動車まで次世代になくてはならないものとなっており,これからの産業のみならず,環境分野に与えている影響も計り知れないものです。来年,京都で開催される炭素材料に関する国際会議「CARBON2020」でPlenary Lectureをお受け戴いたこと,大変光栄に思います。今回の先生のノーベル化学賞の受賞は,我々,炭素材料に関わる研究をおこなっている学会会員,「CARBON2020」に参加する国内外の多くの研究・開発者,さらには学生の多くの励みになるとともに,学問に対する気持ちを奮い立たせていただいたことに感謝しています。

 今回のノーベル賞受賞は,炭素材料分野のみならず日本に大きな影響を与えるもので,今後のわが国の科学の発展に多大な貢献をなすものと思います。

 今後とも,吉野先生が健康に留意され世界のために貢献されることを期待いたします。

吉野先生の炭素誌掲載論文はこちら